2006年12月09日

 Dec 06 Newsletter: 技術便り パンゲア副理事長 高崎

 いよいよ寒くなってきましたね。もう今年もあと1ヶ月を残すばかりです。 11月最大のイベントはなんといっても日韓同期アクティビティ。私が韓国側で技術リーダーを担当しましたが、アンケート結果にもみられたように、言葉が通じない、ましてや互いに会ったこともないこども達同士が、今回のように遊びを共有することで互いに“つながり”を感じ、相手の国に住む人や国についてポジティブに感じられたというのが何よりも嬉しかった。

 このような体験をした彼らが担う将来の世界がどうなっていくかを見守っていきたい、と今年秋から三十路道をゆく私はしみじみと感じていました。

 話しはかわって、今回は研究開発関連で嬉しいニュースが2つあります!

 1つ目は、独立行政法人:情報処理推進機構(IPA)が実施する未踏ソウェア創造事業に2回目の採択をされたことです。04年の前回は京都大学の石田亨教授がプロジェクトマネージャーでしたが、今回は米国カーネギーメロン大学のデイヴィッド・ファーバー教授の指導で研究を進めます。ファーバー教授は「インターネットの祖父」と呼ばれている方で、インターネットというものの創造に貢献したとして世界から認められている研究者の1人。採択されたテーマは、webカメラを使った言葉の壁を超える感情移入コミュニケーションプラットフォームのソフトウェア開発です。このニュースレターでも随時進捗を報告していきたいと思っています。

 2つ目は、11月30日に開かれた「情報社会のデザイン シンポジウム2006」というイベントで「特別賞」をいただいたことです。今回私は「共生プログラミングが情報社会を救う」というパネルディスカッションにパネリストとして参加していました。このイベントは、情報処理学会・電子情報通信学会・人工知能学会などが合同で開いた新しい試みで、東京汐留の松下電工本社ビルで実施されました。パネルディスカッションでは、公立学校や市民コミュニティ、そしてパンゲアのようなNPOによる新しいソフトウェア開発手法について討論が行われ、会場も学生さんから業界の大御所の方まで入り混じり熱いコメントが沢山寄せられ、大盛況のうちに幕を閉じました。 こうした嬉しいニュースをご報告できるのも、いろいろな形でのコミットメントやアドバイスを皆さまから頂戴してきた賜物だと思っております。本当にありがとうございます。

 さて、1月からの三重大学でのパンゲアアクティビティ実施に向け、12月からスタッフ講習会などが始まります。また、日韓イベントが一区切りついたことを受け、研究開発活動も加速させていきたいと思います。師走になり、寒さが更に厳しくそして1年の締めくくりとして忙しさが加速度を増していくと思いますが、皆さまくれぐれもご自愛くださいませ。

高崎俊之

投稿者 kumakinoko | 3. ニュースレター