2008年01月23日

 APAN2008に参加しました

ハワイ大学で実施されたAsia-Pacific Advanced Network(APAN2008)という学会に、森と高崎が出席しました。本学会のe-Cultureというセッションの中で、森が「Challenging to bond children without using English: ICT supported intercultural communication」と題してパンゲアのつながりについて、そして高崎が「Weaving Technologies into Empathetic Intercultural Collaboration among International Children」と題してパンゲアでのつながりを支える技術について、それぞれ発表を行ないました。

発表後には、興味を持ってくださった日本・東アジア・東南アジアや南米などからの研究者や実践者の方々から様々な質問やコメントを受け、その中の何人かには別途現地で時間を取って個別に詳細なプレゼンテーションをしてきました。今後の海外での展開に発展していけば、と思っています!

投稿者 toshi | 7. 研究開発 | 固定リンク

 パンゲアアクティビティ参加募集(京都)

パンゲア京都では随時、参加者を募集しています。
海外に興味がある子、絵を描くのが好きな子、コンピューターを使うのが好きな子、
友達を作りたい子、是非遊びに来てください!

パンゲアのアクティビティはオムニバス形式で進行していますので、いつからでも ご参加いただけます。国際交流に興味があり、継続的に参加できる子を引き続き 募集しています。参加は無料です。(京都R&Dセンターまでの交通費はご負担ください。) 皆様のご参加をお待ちしております。詳細は参加者募集のお知らせ(PDFファイル 680KB)をご覧下さい。

 
次回日時:3月22日(土) 14時00分~17時00分
             (受付開始13時30分)
              以降は第2土曜日に開催
場所:パンゲア 京都R&Dセンター
       〒600-8411
       京都市下京区四条烏丸下ル水銀屋町 620
       COCON烏丸4F シティラボ内
対象:小学3年生~中学3年生
参加費:無料
問合せ先:パンゲア事務局 花田
             ()



投稿者 kumakinoko | 8. 一般 | 固定リンク

2008年01月18日

 Jan 08 Newsletter: 理事長便り パンゲア理事長 森

あけましておめでとうございます。

 昨年12月末にケニアの大統領選が実施されました。そして危惧していたよ うに暴動が起き、既にこれまでの死者が500人にも達しています。暴動はナ イロビ、リフトバレー、そしてキスムにおいて多くの死傷者が出ており、そこ は私たちが2月にユネスコと一緒にパンゲアの活動を始めようとしている場所 でもあります。今回は部族間闘争に発展しており、対立部族となっている双方 にパンゲアのファシリテーターたちがいます。もちろんこども達も。この新年 を迎えた時期に次々と聞こえてくる状況でお正月気分にはなれず、ケニアの友 人たちにメールを送って安否を確認したりと波乱の幕開けとなりました。「き っとケニアはこれを乗り越える」という友人のメールに、祈るような気持ちで みんな安全でいますようにと願っている日々です。ケニアの知り合いから「ゆ みはOne of Us (Kenyan)だと思っている」とも言われ、本当に第二のふるさ とにも感じているだけに、CNNから流れてくる映像はまともに見れず胸が痛い。 パンゲアに参加しているこども達はどんな思いでこのニュースを受け止めてい るでしょうか?


 何か遠くにおきているではなく、あの子だいじょうぶかな?そこに痛みがあ り、つながりがそれらの出来事を身近なものにします。見えない人達の住む世 界を想像できる力がこども達の中に育てば、少しは世界はよくなるはず。と信 じてやってきました。現実に知り合いが避難民になっている可能性が高いとい う、日本においてはありえない状況。パンゲアではすべての部族のこども達が 仲良く活動しているので決して共生する事は不可能ではないと思います。

 今月のパンゲアリングは、 NHK名古屋放送局で記者をされている山本恵子さ んです。彼女は、私が参加している女性ジャーナリストの勉強会「薔薇棘」の 主催をされており、パンゲアとしてもいつもお世話になっております。

では今年もよろしくお願いします。

森 由美子

投稿者 kumakinoko | 3. ニュースレター | 固定リンク

 Jan 08 Newsletter: パンゲアリング 山本恵子さん

今月は、NHK名古屋放送局で記者をされている山本恵子さんからのメッセージです。



 NHKで記者をしています、山本恵子です。1995年にNHKに入局し、東京・ 社会部で文部科学省などを担当し、去年8月より名古屋放送局勤務。現在、出 産のため、去年12月から産休中(1月28日が出産予定日!)です。

 わたしとパンゲアの出会いは、2003年夏。女性起業家の友人、尾崎友俐 ちゃんからの一通のメールがきっかけでした。「飛行機ですごい人と隣同士に なった。 MITの研究員をしてる日本人の女性で、世界中の子供たちをインター ネットでつなげようというすごいことをしようとしている。意気投合し二人で 機内にあった、梅酒を全部飲み干した」と・・・(^^)  それを読んで、「会いたい!」と紹介してもらい会ったのが、理事長の森由 美子さんでした。9.11をきっかけに、「世界最高の技術を、戦争ではなく 平和のために使う」、アメリカではなく「日本が拠点だからできることがある」 など、アクティビティはもちろん、理念も素晴らしいと思いました。

 記者として「これは、世に紹介しなくては」と、パンゲアをテレビで紹介す るとともに、自分が主催する女性ジャーナリストの勉強会「薔薇棘」にも講師 として来ていただき、その後お付き合いが続いています。

 世界には、紛争、貧困、温暖化など問題が山積していますが、解決のために は「自分がもしその立場だったら」という想像力や共感力が不可欠で、そのた めには「人と人がつながること」が鍵だと思っています。パンゲアは、『地球 がもし100人の村だったら』、というより、『地球がもし1つの学校、教室 だったら』を実現していると思います。パンゲアでつながった子どもたちは、 世界で起こることはニュースで見る「他人事」ではなく、友だちの身に起きる こととして受け止め、自分にできることはないかと行動する「地球市民」とし て育っていくのではないかと感じます。メディアにいる一員として、これから パンゲアの活動を報道という形で記録しながら、応援していきたいと思ってい ます。

NHK
名古屋放送局 報道部
  記者 山本恵子

投稿者 kumakinoko | 3. ニュースレター , 4. パンゲアリング | 固定リンク

2008年01月16日

 届け ケニアへ 子供からの絵文字応援メッセージ

kenyamessage.jpg ケニアでの活動の再開が未だ決まらぬままです。先週末に活動した三重と京都ではケニアで起きている悲しい出来事についてこども達に話しました。メッセージを送っても彼らからの返事はいつになるかまだわかりません。とにかくみんなに怪我がありませんように。そこで日本で活動しているこども達はケニアで活動しているこども達に絵文字応援メッセージを送ることにしました。どんなメッセージを描くのかを話し合っていたちょっとやんちゃな3人組。一人の子が「死ぬなよ」って書こうと思うというと、その隣の男の子が死ぬっていう絵文字を描いてしまうとそれを見て悲しいと感じてしまうかもしれない。と言いました。他の二人がそれにうなずき、書いたメッセージは「泣かないで。早く微笑が出ますように」の絵文字でした。

相手がどう感じるのかを自然に考えていた男の子たち。遠く離れていても、一緒に活動をしているこども達におきている大変なことに決して無関心ではいれないようです。こういった一歩、想像力が人と人を近づけてくれると思います。ジェーン(ケニアのファシリテーター)、このメッセージ、できればこども達に早く見せてあげてくださいね。

投稿者 yumi | 1. アクティビティー報告 | 固定リンク

2008年01月15日

 フィールド情報学ワークショップ

今日は京都大学で実施されたグローバルCOEフィールド情報学ワークショップに参加しました。

夕方に開かれた「Computers for Children over the World」というパネルディスカッションに参加させて頂きました。これは第6回コンピュータを用いた創造・連携・協調に関する国際会議(通称C5 2008)というフランスのPoitiersというところで行なわれているカンファレンスとのジョイントプログラムとして遠隔中継されました。回線状況の関係で各自のプロジェクト発表になりましたが、日本側から京都大学 社会情報学研究科の石田亨教授と私、フランス側からヒューレットパッカード社の研究者のRick McGeer氏、Viewpoints Research InstituteのYoshiki Oshima氏が参加しました。

このワークショップでは他のセッションも聴講したのですが、「フィールド情報学」の実践として、現場からのニーズや現状の問題を様々な切り口で観察したり分析したりする科学的手法について深く知ることができて非常に参考になりました。

投稿者 toshi | 7. 研究開発 | 固定リンク

2008年01月11日

 多言語コラボレーションツール研究会に参加しました!

今日は言語グリッドアソシエーションの 多言語コラボレーションツール研究会 に参加しました。この会合は、言語グリッド技術を応用してソフトウェアを作ったりホームページで活用したりするため、主に技術開発をしている学生や研究者などが集まって、開発中のプロジェクトについて発表して知見を共有したり議論したりする研究会で、今回が第1回目。電子情報通信学会異文化コラボレーション研究会(SIGIC)も共催しています。


この研究会で、昨年の後半に立ち上げたパンゲアのファシリテータースタッフのオンラインコミュニティであるパンゲア多言語コミュニティサイトについてや機械翻訳チャット機能つきWebcamシステムについて発表しました。両方とも言語グリッドを使って自動的に機械翻訳をすることで言葉を乗り越えてコミュニケーションできるツールです。

他の発表では、SNS(ソーシャルネットワークサービス)や3次元仮想空間のセカンドライフなど様々なオンラインサービスと言語グリッドを組み合わせたツール、病院などの医療現場での多言語案内ツール、海外からの子供達が多く在籍している川崎市の中学校を支援する多言語翻訳システム例などの発表がありました。その中でも個人的に興味深かったのが、関西学院大学大学院理工学研究科の岸田さんが発表していた「協調型機械翻訳システムのためのガイド入力インタフェース」です。これは機械翻訳結果を引き出せるように、システムが理解しやすい文章入力をユーザに促すような入力支援技術。あまりに口語的な表現や省略表現が多すぎたりすると、うまく機械翻訳されないことがありますが、これを携帯電話での文字入力のように次の文字や単語候補を補完する示唆をしてくれる、という入力支援のインタフェース技術によって解決するアプローチを実現した技術でした。未だ課題が色々あるようでしたが、今後の発展が非常に楽しみです。

今回の研究会で言語グリッドを使った多言語システムが実に様々な現場で利用されはじめているのだということを改めて知りました。今後どんどんボーダーレスな世の中になり、言語の問題が増えてくるかもしれませんが、こういったニーズに応える技術シーズについて取り組んでいる本研究会には今後も積極的に参加していきたいです!

投稿者 toshi | 7. 研究開発 | 固定リンク

2008年01月01日

 2008年 ケニアの混乱

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

UBS_Kidsinthearts.jpg 日本では紅白やK1やお笑い番組などが大晦日には流れ、ああ今年も一年終わっちゃったなぁなどと平和にお茶の間で思われている方々が大半かと思います。パンゲアをやっているケニアでは年末に大統領選が実施され、すごい大接戦となり、開票結果が出る前から暴動などが頻発し始め、今朝の新聞では27日から本日までに124人の死者が出たとありました。 2月にパンゲアをはじめようとしているキスムでかなりの死傷者が出ています。毎回、選挙のたびに起こるらしいので、実は12月に立ち上げと言う話があったのですが、2月ぐらいになれば落ち着いているだろうからと時期をずらしていました。またナイロビも各所で暴動が起きていますが、一番ひどい状況になっているのは我々の活動を始めたいといってくれているコミュニティセンターのあるスラム地区だとか。非常に身近なところがそんなことになっていて、その写真や画像が見られることもあり、心配は募ります。パンゲアをやる前だったら「選挙とかってそのあとそうなるんだなー」と他人事だったと思いますが、そこに住む人達を知っていると本当に心配で、メール送ってみたり、ネットで情報を収集したり。 ケニアに最初に行ったのは2002年でした。この6年間でずいぶん国が成長し、町が変わったという印象です。都市部の犯罪は相変わらずのようですが、ダウンタウン以外の場所ではスーパーなどの品揃えも充実してきていますし、乗り合いバスも昔は車からはみ出して乗っている人がたくさんいましたが、今ではちゃんと乗客がシートベルトをしています。交通ルールの点での向上はめざましい。働く人々も生活は大変そうだけれど、三丁目の夕日のあの時代のような家族みんなで力を合わせてどんどんよくなっていくであろう未来に思いをはせているようで、その人々のエネルギーは最近の日本ではちょっとお見かけしないものです。子供達の笑顔はどこの国にいても同じです。こちらも幸せにしてくれる笑顔。これ以上の死傷者がでませんように元旦にお祈りします。

投稿者 yumi | 8. 一般 | 固定リンク