2008年12月05日

 Dec 08 Newsletter: 理事長便り パンゲア理事長 森

 サワディー・カー。

 11月はタイに出張へ行きました。タイの政局についての情報を聞いていたの で、行く前は少し心配でしたが、今回の出張ではALRO(農業協同組合省農地改 革局:The Agricultural Land Reform Office)という日本で言うところの農協 のような組織のご案内で農村や学校などをTTC(社団法人 情報通信技術委員会: The Telecommunication Technology Committee)の方2名と視察し、サイバー ブレインという素晴らしい取り組みを見せて頂きました。
 農業に従事するタイ人は全体の約30%で、米やゴムを栽培している村を訪 れました。ALROは生産効率を上げるため、タイムリーなアドバイスを農民に届 けるようこのプロジェクトを開始しており、土を簡単なテスターで調べて農地 から携帯を使いそのデータをサーバーに送ると、それに基づき、肥料などの量 についてのアドバイスを返信します。大人の世代で中学まで進学した人はまだ あまりおらず、こども達が農業を手伝いながらそれらの情報を携帯で送ってい ます。またオレンジセンターというALRO支部内に作られたこども達が使用でき るPCセンターでは、様々な農作物に関する情報(害虫や病気など)を得たり、 エキスパートから更に細かいアドバイスをもらえるQ&Aもネットを通して使 えるのです。こども達にこのような作業についてどう感じるか聞いたところ、 みんな一様に「非常に誇りに感じる」ということでした。タイの農村のこども 達はとってもシャイでお行儀がよかったです。


 今回訪問したのはラオスとカンボジア国境に近いウボンから車で2時間ほど のところと、クラビでした。朝3時起きが出発の日から3日続いてかなりタフ なスケジュールでしたが、現地でこども達のはにかむ様な微笑みがとても新鮮 だったのと、農家のおじいちゃん・おばあちゃん達がすごくいい感じでした。 お米をいただくとき、大きな金のお皿にのっけたものを差し出され、台座ごと 受け取ろうとしたら向こうがそれを引っぱるので引っぱり合いになってしまい、 農村の人達から大爆笑を得てしまいました。でも少し一緒にいるとこども達は だんだん慣れたようで会話もタイの通訳の人を介してできるようになりました。

 さて、突然ですが来年年明けよりパンゲアをマレーシアでやることが決定し ました。マレーシアのクチンというボルネオ島の大学の副学長とお会いする機 会をTTCが設けてくださって、そこから一気に話が進みました。12月のクリス マスの時期に初訪問し、現地で皆さんと打合せをします。パンゲア・パックが 出来て初めての海外の新拠点となります。これは事務局にとっての念願のこと でした。「良く頑張っているからちょっとご褒美を。」と神様が思ってくれた のかしら。。そんな中、ケニアからは「早く戻って来い」とメールが届きまし た。来年は忙しくなりそうです。
 先ほどからニュースでタイの空港閉鎖とムンバイのテロについて報道されて います。世界が大きく揺れています。早くしなくっちゃ。

ではまたー!

森 由美子

投稿者 kumakinoko | 3. ニュースレター