2009年10月11日

 ファシリテーター&技術スタッフ講習会

unimasmessagecard.jpg
昨日、今日の2日間、三重大学でファシリテーター及び技術スタッフ講習会を実施しました。
三重大学ではファシリテーター講習会を6月にも実施しました。三重大学教育学部附属教育実践総合センターの 須曽野先生、三重大学博士課程のFLの スパイクが積極的にお声掛けくださったおかげで、新たなファシリテーター希望の方が増えたので追加講習を行いました。また、今回は技術スタッフ講習会も行い、これまでファシリテーターとしてご参加いただいた方も受講くださいました。

 本日お昼からは三重大アクティビティが開催されました。今月より新たに津市のALTが2名参加され、 イーラボエクスペリエンスのタイからのインターンもご参加くださいました。スタッフ総勢20名でこども達20名を迎えました。スタート前にはスタッフが多いかと思いましたが、まったく気にならず全員が集中した良いアクティビティになりました。
 三重の活動も今年で4年目。多くのボランティアと三重大学、津市教育委員会の 米野様をはじめとする協力者の皆様、そしてこども達に支えられ、素晴らしい環境で国際交流が行われています。今後も大切な居場所となるよう、みんなで盛り上げていきたいと思います。

パンゲア事務局長
はなぷうこと花田武和



投稿者 kumakinoko | 1. アクティビティー報告 | 固定リンク

2009年10月02日

 October 02 Newsletter: 副理事長便り パンゲア副理事長 高崎

みなさん、こんにちは。
今回は理事長の森に代わって、高崎がお届けします。

夏休みも終わり、各拠点ではパンゲアアクティビティが元気いっぱい再開さ れてます。ただ新型インフルエンザの影響は心配です。パンゲアとしてもア クティビティ実施判断については慎重に進めています。先日、東京で活動し ましたが、開催直前まで状況を学校側に問い合わせたり、こどもやスタッフ には当日朝の検温をお願いしています。また現場には手を消毒できるハンデ ィタイプのアルコール消毒液を用意しています。ちなみにこのアルコール消 毒液、ここ日本では飛ぶように売れていて、今回は薬局3軒ハシゴしてよう やくゲットできました。リーズナブルなヤツが売り切れで、割高だったのが 残念(苦笑)。


ところでこんな時でもパンゲアでは次の拠点準備を推し進めています。9月 27日はマレーシアのUNIMAS拠点の次に予定していて同じくボルネオ(カリ マンタン)島側にある場所と、ネット接続テストをすることになっています。 UNIMASのスタッフが別のIT関連研究プロジェクトのために現地に行くので、 せっかくなので接続テストしよう、という次第。ジャングルの中にある集落 で携帯電話もつながらないとのこと。虫もいっぱいいそう。。。パラボラア ンテナの衛星回線でネットを引くようです。「接続テスト、何時からやるの ?」と聞いたら、「電源の確保から始めるから、うまく行けば早く出来るし、 遅くともその日のうちにやれると思うよ。まぁチャットをオンラインにして 待ってて!」とのこと。技術系現場は泥臭いなー、としみじみ。しかもその 日は日曜日(涙)。それでも新しい場所とネットでつながってシステムが動い た時の嬉しさは何物にも換えがたいです!ちなみに8月に実施した東京での セミナーイベントでは、技術系ボランティアさんたちと新しい開発系のこと をしよう!と盛り上がったので、こっちも始動していきます。お伝えしたい 事はもっとあるけれども紙面の都合上、また次の機会に!

さて今月のパンゲアリングは、社団法人 情報通信技術委員会理事長の井上 友二さんです。8月のパンゲアセミナーでご講演して頂き、日本が進むべき道、 ひいてはアジアが進むべき道について貴重なお話をして頂きました。


副理事長 兼 最高技術責任者
高崎 俊之

投稿者 kumakinoko | 3. ニュースレター | 固定リンク

 October 02 Newsletter: パンゲアリング 井上 友二さん

今月のパンゲアリングは、社団法人 情報通信技術委員会理事長の井上 友二さんです。8月のパンゲアセミナーでご講演して頂き、日本が進むべき道、 ひいてはアジアが進むべき道について貴重なお話をして頂きました。



見直そう「租庸調」

「租庸調」って覚えていますか?最近は社会科の教科書に載っているかどう か分かりませんが、僕は確か中学校の授業で習いました。中国の律令制度が 整っていく過程で5世紀くらいに出てきた税金システムで、日本でも10世 紀頃から導入され、武家社会に移行するまで全国で使われた税金システムで す。

最初に習ったときは、故郷を離れて防人(さきもり:外国と向き合っていた 九州などの国境警備兵、でしょうか、今風に言うと)の任務に就く義務を 「庸」として一般庶民は払わなければならなかった、など暗い・辛いイメー ジを感じました。実際に当時でも金持ちは、絹などの貴重代替え品で物納す ることが可能であったようで、不公平税制の典型でもあった訳です。

時は進んで現代、税金システムは租税と言われるように、租だけ、すなわち 「マネー」を支払うだけになりました。お金を払えば、後は国が、地方政府 がやってくれる、というシステムが20世紀から民主国家の中で出来あがり、 特に日本では、戦後の徴兵制廃止以降は庸に相当する義務はゼロになりまし た。最近では、お金の配分をどうするかで政権交代が実現する時代にもなっ ています。

でも、ちょっとおかしい、って感じません?「お金を支払って後は誰かにや ってもらう」ってのは、大変に便利な社会ではありますが、「誰が何をどう やっているか」が一番重要なのに、実際にはその部分が見えないのです。政 治が正しく機能し、マスコミが「誰が、何を、どういう方法で」を正しく具 体的に伝えることがこのシステムでは必須なのですが、実際には、政治の機 能不全とマスコミの商業主義偏重によって「誰が、の顔が見えないし、やっ ていることもよく分からない」という可視性の低い効率の悪い社会になって います。時には、非効率を通り越して間違ったことが横行することもありま す。

この5年くらい、租庸調の意味、特に「庸」の大切さ、を感じています。現 代の庸は、国から強制された義務ではなくて、「一人一人が社会に出来るこ とを自発的に行動すること」です。この新しい活動が、租税一辺倒から抜け 出してこれからの社会を明るくする鍵だと思います。僕自身もこの思いから 新しいアジア連携に取り組んでいますが、パンゲアさんの活動も正にNPOと してその新しい道を切り開いておられます。お互いに、現代の庸を中とした 社会貢献をますます活発にしていきましょう。


社団法人 情報通信技術委員会 理事長
井上 友二

投稿者 kumakinoko | 3. ニュースレター , 4. パンゲアリング | 固定リンク