2013年11月25日
KYOTO まちなび
「世界中に友達を作る、世界共有の遊び場「ユニバーサル・プレイグラウンド」の構築」






KYOTO まちなび



「世界中に友達を作る、世界共有の遊び場「ユニバーサル・プレイグラウンド」の構築」


Interview 高崎 俊之さん(共同創立者・副理事長)
2001年9月11日、世界中を震撼させたアメリカ同時多発テロ、この事件が高崎さんの人生を大きく変えた。当時マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ・研究員だった高崎さんは、同研究所と仕事をしていた教育・児童心理を専門とする森由美子さんとともに、ペンシルバニアで墜落したUA93便に乗る予定だったのを、急な予定変更でキャンセルしたのだが、事件を知って驚愕した。その後もMITで研究を続けたが、テロ後のアメリカでのイスラム教の人々やアラブの人々への偏見の増長に心を痛めた。
ステレオタイプな世界観ではなく、個人と個人が繋がり相手を知ることこそが平和へ繋がる。未来を作り出す子どもたちのために最新の技術を利用した仕組みを作ろう、平和のために利用していく流れを作り出していこうと、MITメディアラボの当時の所長や教授らに直談判して活動協力を受け、その後2003年にNPO事業へと発展させた。地球は5大陸に分かれる前にはパンゲアという一つの大陸だったという説があり、これをNPOの名称とした。
具体的な活動(パンゲアアクティビティ)としては、世界共通の遊び「ユニバーサル・プレイグラウンド」の創出がある。小学生~中学生を対象に、小学校や児童館などの拠点に集まった子ども達が、絵文字やゲームなどを通じて言語の違いを超えて絵文字を利用してコミュニケーションを図るものだ。さらにそれを、安全なパンゲアネット上にアップし、世界の拠点でも見ることも、また仮想社会を一緒に作りあげることもできる遊び場を創出。時にはウェブカメラを利用して交流を図る場合もある。
これまで5カ国で利用されてきたが、今後更に拠点を開発していくために、パンゲアパックを開発。『パンゲアマスターマニュアル』『アクティビティ運営スタッフ講習』『パンゲアネット・システム』の3点から構成、世界での利用が可能だ。 「子どもたちが世界中に友達が作れる環境を作り出し、ピースエンジニアリングをモットーに研究開発活動を続けたい」と高崎さんは語る。