みなさん、こんにちは。
この理事長便りは関西空港からアムステルダム経由でパリへ向かう飛行機で
書いています。今回はひとりでヨーロッパ営業を1週間。今月は書きたいこと
が満載です。
まずは1月に三重県津市教育委員会へ今年度のアクティビティの報告をしま
した。大きな会議室にたくさんの人達。説明した後、協力校のひとつである学
校の校長先生が挙手をされ、パンゲアについてお話をしてくださいました。そ
の校長先生の学校からとっても元気のいい、ともすればやんちゃなこども達が
アクティビティに参加することが決まったのを見て最初は不安もあったが、活
動に参加して数ヶ月、こども達に変化が見られたと。やんちゃな子が人の話を
聞けるようになり、反対に大人しく、自分から積極的に話さなかった子が、話
せるようになっていたので、不思議に思い、活動を見学しに来たと。これは多
文化共生のために必要なスキル、互いに耳を傾け、自らも情報発信するという
ことをこども達が始めているということ。数ヶ月は早いかもしれないけれど、
参加したこどもが半年経つと落ち着くのはこれまでもずっと見てきました。そ
れにしてもこの津市の教育委員会の面々は驚きなのです。雪の中でも遠くから
先生方が必ず毎回見学に来られます。こども達も先生が見学されていて、挨拶
しているけど、一旦活動が始まると見学者は背景になり、アクティビティにど
っぷり浸かっています。見守る目が実に温かい。ここの教育委員会を見て、こ
の人達本当にすごいなぁ。と思ったのです。そしてそれはここのこども達がす
ごく素直であることにもつながっているようです。
次にケニア情勢。ほんの少しだけ先月よりましになっているとユネスコケニ
アの人からの報告。しかし
全てのプロジェクトを再評価し、やるやらないなど
決めるそうです。
ここ2ヶ月間ケニアへの絵文字メッセージを参加拠点で募っていました。で
きたものをパンゲアケニア支部長のJaneさんに送ったら返事が来ましたので、
ここで紹介します。
Janeさんからの返事
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Pangaeaの皆さんからのメッセージを受け取りました。 どのメッセージから
も皆さんの思いが感じられ、励まされています。
いただいたメッセージを夜遅くまで、何度も何度も繰り返して見ました。皆
さんからの思いやりや、私達の力になろうとして下さっている心が私に伝わ
り、喜びと、困難を乗り越えようとする力になっています。それは言葉で言い
表せない位、大きな支えとなっています。皆さんからのメッセージに、ケニア
の仲間達はとても励まされています。そして、「心からの友達」と呼べる、
皆さんの様な仲間がいることに感謝しています。
ケニアの人々は大きな被害を受けています。特に、罪のないこども達は、最
大の犠牲者です。ケニアの問題が解決するよう、コフィー・アナンさんが協力
をしてくださっていますが、以前の様なケニアに戻るには、まだ時間がかかり
そうです。今回の体験から、私達はとても素晴らしい発見をしました。確かに
戦いは怖い体験です。でも、同じケニア人の仲間から、たくさんの温かい思い
やりの心を感じています。誰もが、必要な物を分け合ったり、支えあったりし
ています。これこそ、本当のケニア人であり、本当のケニア人の心なのです。
これまで、全く知らなかった人々どうしが、住む場所や、食べ物、そして服な
どを分け合い、また、こども達を転校先の学校へ連れて行ったりしています。
ケニアが以前のような、平和で思いやりに満ちた国に戻るよう、どうか、私
達と一緒に祈ってください。
パンゲアケニア支部長
Jane Gatonye
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ここに送った絵文字メッセージの一部を掲載していますので、また読んでくださいね。
今月のパンゲアリングは、東京外国語大学の平和構築・紛争予防講座でプロ
グラムオフィサーをされている福田彩さんです。彼女にはいつも東京の活動に
ファシリテーターとしてご参加いただいており、翻訳ボランティアとしてもお
世話になっています。
では!
森 由美子